宝寿寺の龍(4)

 朝になり 宝寿寺のお坊さんに
「あんなでっかい龍が毎晩沼へ 水のみに来たんでは 安心して 百姓も続けられねー」と 夜明けに目にしたことを話しました。
「では わしが天井の絵から 抜け出せぬようにしてやろう」と 龍のウロコを一枚はがしました。
 すると 龍はその夜から 天井を 抜け出すことがなくなりました。
 ところが 少したったある夜 こんどは
「水が飲みたいよー 水が飲みたいよ」
と 気味の悪い声が お堂の中から聞こえてきました。
そして天井の龍の絵から トロトロと油が落ちてきました。
 よく見ると油は はがしたウロコのところから 出ているのでした。お坊さんは
「これから毎日水をそなえるから泣かんでおくれ」と、頼んだところ、
（ごめんなさい、このお話しは、ここまでしか資料が残っておりません）